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2006年08月22日

●よもやま話「東宮鉄男ドキュメンタリーについての遺族の心情」

 8月21日、NHKの林デレクター、パオネットワークの後藤さん、同じく藤枝さんの三方が、過日ドキュメンタリー制作に必要だ、との事でNHKに貸し出していた「東宮鉄男の満蒙開拓関連資料」を返却に来られた。併せて、過日の放送の反響に付いてのアンケートを持参して下さった。
 放送後に、遺族(鉄男の娘)である、新潟在住のおばさんに電話で様子を伺ったら、「私にとってはとても優しい父親であった。ドキュメンタリーの中で、東宮、東宮と言う言葉が出る度に、胸をぐさりと刺される様な思いであった…と、母親(妻・操)が亡くなってて良かった。きっと耐えられなかったのでは…」との言葉が電話口の向こうから重く沈んだ声で聞こえて来た。「しかし、本家を守っている、惇ちゃんに色々迷惑を掛けて御免ね!!」と…。
 操おばさんとは、生前、東宮鉄男の事に関して、お互いに静かにしている、沈黙を守ると言う事で、共通認識を持っていたんですが、今回は、NHKの企画であり、戦後61年と言う事でもあるので、資料提供した旨を伝え、理解してもらいました。しかし、遺族の悲しみ、歴史に翻弄された遺族の事を思うと、複雑な気持ちで、胸が張り裂けんばかり…。後悔…、しかし、敗戦後の開拓民の悲惨な惨状を思うとき、その責任の…出すしか…封印しっぱなしと言う訳にもいかず、自問自答の毎日であります。しかし、どんなに悪逆非道な事をしたとしても、全て、その時の国家の為に捨て身・捨て石になった、と私自身は信じております。

よもやま話「東宮鉄男」

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コメント

初めまして。
NHKスペシャルを見たものです。番組の本筋ではありませんでしたが、張作霖爆殺事件についての日記、大変興味深く拝見しました。

もとより戦争は、個人一人の力で引き起こされるものではなく、国策の誤りこそ批判されるべきものです。そのような過ちをくり返さないためにも、1つ1つの事実をきちんと明らかにしていく作業が必要なのだと思います。
今回、貴重な資料を公表されることを御決意されたことに、心から敬意を表したいと思い、書き込ませていただきました。

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