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2006年03月03日

●よもやま話「東宮鉄男」

 東宮鉄男。宮城村初代村長東宮六郎治吉勝の次男である。
 前橋中学時代は海軍士官を志したが陸軍士官学校に進み、軍人の道を歩む。幼少の頃より父・六郎治の背を見て育った彼は、農民の苦しみを知る者であった。時代背景は正に現今の北朝鮮の様であったろうと考察す。自分の部下に成った下士官・兵達の家庭環境の劣悪さを知り、国の前途を如何に憂いた事か。後、満州移民事業計画を発案するに至るのである。しかし、敗戦を迎え、満蒙開拓団の悲劇の結末・・・。
 国策とは言え、他国に侵略しての事業はいかなる批評も禁じ得ない。東宮宗家当主・東宮惇允氏と平成8年に亡くなった未亡人の東宮操氏は、今迄も、今後も、東宮鉄男に関しての論評は、これだけ多くの被害者を出している以上控えざるを得ずとの共通認識で一致。為に、東宮惇允氏が所有している移民事業関連資料の秘匿に努めて来た。
 しかし、平成8年当時、中国と日本の大學・在野の研究関係者で清川氏という方が、敗戦後60年経過したので、中国東北部に於ける日本式農業の影響等の調査研究を始めるので原資料があれば見せて欲しいとの要請で貸し出しを諒解した経緯があった。しかし、中国政府の反対により、中止と成ったとの連絡が入る。
 そんな中、平成18年2月、NHK関連会社より満州国関連のドキュメンタリーを制作したい(BS放送2時間ドラマ)ので取材協力を!!との事にて、如何なる批評をされても仕方ない、資料提供やむなしと判断し提供する事と相成り、NHKの担当ディレクターの方達が数回来訪。多くの資料の中から重要な書類・写真等を注出する作業を行いました。
 今回は、大學の先生を帯同し、資料価値の確認・精査を行っていきました。これらの資料は、近現代史の一級資料で有るとのこと。何らかの保存方法を検討して欲しいとの話の中で、かねて、京都大学や在野の資料館が欲しがったが、辞退した経緯がある。また、群馬県の文書館に相談した事もあったが余り興味を示してくれなかったが・・・。大學の先生は、国会図書館へとも・・・。
 ドラマ制作が正式決定をして、放映期日が決まったら、後日報告したいと思います。

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【貴重な資料の数々】

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【市指定史跡 東宮鉄男大佐の墓】

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