●よもやま話「苗ケ島町の赤城山常夜灯」
宮城地区文化財探訪で多くの方が宮城地区(交流村)を訪れて下さいました。
その時のパンフレットの苗ケ島の「赤城山常夜塔」の説明書に、「赤城山山岳信仰。赤城山常夜塔、馬場の石灯籠と、この石灯籠と上に一基あり、倒壊していたものを有志が明治28年(1895年)再建したものであろう。明治28年再建銘・・・」と記されていましたが、実は、この塔は安政2年(1855年)江戸で起きた大地震で倒壊、明治28年に再建したのです。
三夜沢町の奈良原家に伝わる「奈良原年代記」の安政2年10月2日の項に「十月二日夜四時(四ツ時・現在の夜10時)大地震前代未聞也、其夜中四五度ユル苗島村石灯籠破ル其外諸所破損ス・・・」と記載されています。
百万都市江戸の直下で起きたこの地震により火災が発生、多くの方が亡くなったそうです(推定1万人位)。倒壊した家屋は14000棟に上ったとの記録があるそうです。しかし、上州では大した被害は無かったと伝えられていますが・・・あったんですよ!
安政の世は色々の事件が起きた年でもありました。そうそう、前年の安政1年には、前に書いた「紅葉・・・・」の作者糸井鳳助が亡くなっております。